戸辺米穀店のお米はなぜ高いのか?

当店で取り扱っているお米は、スーパーやコンビニで売っているお米よりも高いです。
これは私がお店を継いだ頃から変わらず、これが理由で離れてしまうお客様も少なくはありません。
だからと言って、当店が過剰にお金儲けをしている訳ではないので、今日はその理由についてお話しさせて下さい。

お米の価格の話をする前に、”提携米” の理由から。

 当店では、特定の農家さんから直接お米を購入する ”提携米” にて商品をご案内しています。
提携米で取り扱うには2つの理由があります。

  1. 「作る人が分かり、その家族も食べてるお米を年間契約する」であり、
     安全・安心なお米を提供すること
  2. 農家さんが生活できる価格でお米を買い支えること
    = 「再生産可能な価格」で 農と食を支える応援団 となること
    = 安定生産・安定供給が図れることに繋がる

この再生産可能な価格というのが、当店のお米の価格が高い1番の理由になっています。

当店の価格の決め方

当店の価格の決め方は、市場原理に任せて相場のように変動する価格の決め方ではなく、農家さんの暮らしが成り立ち、来年も再来年も作り続けられ頑張ることが出来る価格、つまり 前述の『再生産可能な価格』 が最良の方法であることを確認し合い農家さんと話し合って決めてきました。
それを初めて提案した1996年から模索し続け、約18年の歳月を経た2014年を境に双方合意のもとで再生産可能な価格が決まり固定されました。 その価格はJA(農協)や集荷業者が買い取る価格よりも高くなります。
逆を言うと、市場原理で決まっている価格は「農家の生産費を無視した価格」になっていると言うことです。

私はこの取り組みの前までは何気なく、農家さんはお米・野菜などの農作物を作る “生産工場者” のように機械的に見ていた所が無意識にあったように思います。
そこで、生産者の立場を理解するために、コメ作りを体験したり、畑を借りて野菜作りを行ないながら農業の実情話を伺い、農と食の大切さを学びました。
農業の現場には私たちと同じ様に家族がいて一緒に生活している農家さんが居て、家族総出で農作物の生産に励んでいることに遅ればせながら気が付かされました。

そしてこうした経験からの考え方が、当店の経営理念にある

 “お米が結ぶ心のきずなを大切に” をモットーに、“農と食を支える応援団”となって都会の皆様と一緒に農家さんを応援しています

に繋がっています。

話を本題に戻します。

お米の価格については今年も収穫の目安が立つ稲刈り時期前後に確認しますが、天候等の影響でよほどの凶作・豊作でなければ基本的にお米を作る費用は大きく変わりませんので、今年も同じ価格で買い支えます。
これからも皆様のご理解・ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

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