有機JASマークの知っておくべき3つのポイント

稲穂

”有機食品”の食品表示 これって本物?

 皆さんはスーパーや食料品売り場で「有機○○」や「オーガニック○○」という表示をした”有機食品”を目にした時に、どのような印象を受けるでしょうか。
 ・農薬が使われていないもの
 ・割高だけど安全な食品
のようなイメージが一般的だと思います。
と同時に、『これって本物? 何を基準に選べば良いの』 と迷う消費者も多いのではないでしょうか。
 そこで今回は、法律に定められた『有機の規格』 について、知っておくべきポイントを書こうと思います。

そもそも有機の規格って?

 ポイントについて書いていく前に、有機(有機食品)の規格がどのようなものか少し触れさせてもらいます。
 有機食品は規格に準拠している証として『有機JASマーク』をつけることが許されます。
これが 『有機JASマーク』 です。 このマークが無い農産物と農産物加工食品に、
  ・有機
  ・オーガニック
などの名称の表示や、これと紛らわしい表示をすることは法律で禁止されています。
『 FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)により設置された国際的な政府間機関であるコーデックス委員会が定めた国際食品規格 』に我が国が合わせ、準拠・制定された「有機食品検査認証制度」の中で厳しく定められています。
 有機農産物の日本農林規格(H28年2月24日版)で厳しく定められた生産方法により栽培されたお米や野菜などを有機JAS農産物といい、有機JASマークの添付が法的に義務付けられています。
法的に義務付けられているがゆえに、難しい表現になっているのでポイントをまとめてみました。

 

知っておくべき3つのポイント

 この分かりにくい有機JASの規格の知っておくべきポイントは以下の3つになります。
  ① 認定された生産者が作った農産物
  ② 認定された生産者・小分け業者・製造業者のみが
    有機JASマークを貼り付け可能
  ③ 有機JAS規格に適合しないと
   「有機○○」や「オーガニック○○」の表記禁止
説明のために有機食品検査認定制度を以下のよう図にまとめました。
農林水産大臣より有機JAS規格に適合していることを認定できる機関が「登録認定機関」と呼ばれ、この登録認定機関は3つの業者について認定する権限が与えられています。
 1番大事なのは、「有機農産物」を直接作っている『生産農家が登録機関より認定を受けている必要』があります。この認定というのが非常に厳しく管理されており、田や畑、種や苗、保管や採取などの全ての管理行程において、通常の農薬を使用したものと分けて管理・記録する必要があります。なので、認定された生産者が作った農産物 というのがポイントの1つ目となります。

 

 次に、有機農産物には「有機JASマーク」が貼り付けられていることが法的に義務付けられています。 消費者に渡る過程をみてみると直接生産農家から消費者に売られる場合を除いて、必ず『製造業者もしくは小分け業者を通らないと有機農産物は流通しない』ことになっています。(上図の緑色の線)
 この製造業者と小分け業者も有機農産物を取り扱うには登録機関より認定されている必要があります。 理由は簡単で、生産農家と同様に農薬を使用した農産物と分けて管理していないと、せっかく厳しく育てられた農産物に農薬が混入する可能性があるからです。 その為、製造業者や小分け業者は、有機農産物の取扱資格があるからこそ 認定された生産者・小分け業者・製造業者のみが有機JASマークを貼り付け可能 というのが 2つ目のポイントになります。

 

 最後に、何度も触れていますが 有機JAS規格に適合しないと「有機○○」や「オーガニック○○」の表記禁止 というのが3つ目のポイントとなります。
 製造業者や小分け業者は、認定機関の承認を得ている生産農家の有機農産物を流通から保管・製造管理ができて初めて「有機○○」や「オーガニック」といった表記の使用が許されています。 有機JASの規格を満たさない(適合しない) お米や食品に 「有機○○」 や 「オーガニック」の表示は禁止違反した場合は、農林水産省の命令で表示を除去しなければならず、農林水産省の命令に違反した場合は、50万円以下の罰金が課せられてます。 しかし、平成11年の有機JAS法の改定から20年近く立っていますが、消費者の方に対する表示の注意喚起は十分でないように感じています。 買い物の時に、有機JASマークはあるかな?と少しでも参考になれば幸いです。

 

戸辺米穀店では『有機農産物認定小分け業者』の資格を取得し有機農産物である大竹さんのお米皆様にお届けしております。

生産者との直接取引きのお米の「利点と欠点」

稲穂

当店では農家さんから直接取引しているお米 “提携米” を1985(昭60)年頃より扱っています。
今日は、その利点と欠点や当店の直接取引の始まった経緯について書きたいと思います。

【 利点】
親交を深めた生産者の家族も食べているお米です。(安心・安全の保障)
同じ田んぼで栽培されたお米が届くので、食味にムラの無いお米が届きます。
使用数量を年間契約しているので、安定生産・安定供給が図れるお米です。
お米の価格は、生産者がこれからも作り続けられる価格(再生産可能な価格)を話し合って決めるので、市場価格のように上がったり下がったりせず、原則毎年同じ価格です。

【 欠点 】
収穫前に年間使用数量を事前契約しなければならない。
(契約後のキャンセルは不可)
再生産可能な価格が契約価格ですので、小売り価格は市場価格より高値になります。
運搬費を極力抑えるため、一括まとめの大量仕入が必要となる。

 

当店の “直接取引” の始まり

米・麦などの食糧が国の管理・統制 (国家による食糧の一元一括管理体制) のもとにあり 生産者と直接取引する事が出来なかった 「食糧管理法」 の時代(~ 平成7)がありました。
しかし、“自分の目で確かめたお米を何とかお客様に食べて頂きたい”との思いから、当店では この食糧管理法のなかで位置づけられた自主流通米制度を利用し、“産地” や “生産者” を “逆指名” する手法によりお米の仕入れが出来る方法を考えました。 そして1985(昭和60)年頃より逆指名のお米が入荷可能となり、これを機に自分の目で確かめた お米をお客様にお届けすることが出来るようになりました。
尚、「逆指名して入荷したお米」 とは今で言う 「生産者との直接取引きのお米」 という事になり ますが、当時は厳格に管理された食糧管理法があり、またそのような前例も無く、とても大変な 作業でした。 けれど、ふと時間を遡ってみると、それは今ある当店の原点であり、「農家さんの生産意欲」 そして 「消費者への安心・安全」 に応える第一歩でした。
その後「食糧管理法」は改正され、1995(平成7)年 11月に 「食糧法」 となり制定されました。 政府米(備蓄米・輸入米) と 自主流通米 は 『計画流通米』 として扱われ、今まで違法とされ てきた米 (自由米・ヤミ米など) は 『計画外流通米』 として認められました。
「食糧法」は更に改正され、2004(平成16)年 4月 『新食糧法』 となり制定されました。
計画流通米 と 計画外流通米 の区別がなくなり、政府米(備蓄米・輸入米) と 民間流通米 の 2種類になり、そしてコメの流通はほぼ自由化され現在に至っています。