お米が美味しく炊けない原因は様々です。
炊き上がりの状態から考えられる原因を一覧表にまとめてみました。
参考のため、お米を炊くときのポイント、よくある質問についてもまとめておきました。
<炊飯で失敗した時の原因早見表>
原因 | ツヤがない | パサパサする | 芯(シン)がある | ムラがある | ベタベタする |
お米の保管 (別ページ参照) | – | 保管場所が高温 | – | – | 保管場所が高温 |
計量 | – | – | 米の炊く量が多い | 米の炊く量が多い | – |
洗米 | 洗いが少ない | 洗いが少ない | – | – | 洗米時に力を入れ過ぎ |
浸漬(浸水) | – | 浸漬時間不足 (夏30分、冬2時間) | 浸漬時間不足 (夏30分、冬2時間) | – | – |
加水 | – | 加水量の少な過ぎ | 加水量の少な過ぎ | – | 加水量の多すぎ |
加熱 | 火力が弱い | – | – | 火力が弱い | – |
蒸らし | – | – | 蒸らし時間不足 | – | 炊上り後に長時間放置 |
ほぐし | ほぐし不足 (空気にさらす) | – | – | ほぐし不足 (全体をまぜる) | ほぐし不足 (蒸気をとばす) |
保温 | – | 保温時間の長すぎ | – | – | – |
その他 | – | – | – | 使用米の不適 | ザルあげによるひび割れ |
<お米を美味しく炊くときのポイント>
1. 計量
お米は粒ものなので計量カップを使うと計り方によって
誤差が生じ、炊き上がりのご飯の食味にムラが生じます。
そこで、秤で重量を計ることをお勧めします。
お米は1カップ( 180 ml )だと 150 gになります。
(無洗米は専用カップで)
2. 洗米
お米にヌカの臭いを吸い込ませない為、
1回目の洗米はタップリの水で手早く2~3回かき混ぜ、すぐに水を流します。
(無洗米でも1回はサアーっと水洗い)
その後、水が澄むまで2~3回混ぜ洗いする程度に洗米するのがポイントです。
ゴシゴシとお米を研ぎ過ぎますと砕け米ができ、米粒が崩れてかえってご飯がまずくなります。
3. 浸漬 (浸水)
ふっくらしたご飯になるように炊くために、お米に充分水を吸わせます。
水温によって多少異なりますが、
夏なら30分、冬では約2時間浸漬しましょう。
急ぐ時は、45℃位のお湯に10分~15分位浸漬してからが良いでしょう。
4. 加水量 (水加減)
普通のお米ですと、洗うお米の量の20%増し、 新米の場合は10%ですが、一般的に分かり易いのは、
炊飯器の目盛りを目安にする方法です。
なぜ目安にするかの理由は、同じお米を同じ量炊いても 炊き上がったご飯に対し、
柔らかめ、硬めなど各家庭の 好みの食感の違いがあるからです。
従って、炊く量に対して指定された炊飯器の目盛りを基準に、 どの程度多目か少な目か、
それとも指定通りなのかを各家庭が 決めておくことをお勧めします。
尚、同じお米でも新米の時期とそうでない時とでは 加水量が違ってきますので、
新しくお米を購入した時に、 多目・少な目・指定通りの目安値を調整して下さい。
5. 加熱 (炊飯)
ほとんどの家庭で自動炊飯器となりましたので注意する必要はありません
保温機能がない電気炊飯器の場合は、スイッチが切れてから3分~4分後にもう一度スイッチを入れて余分な水分を飛ばしますと、より一層ふっくらとしたご飯が炊き上がります。
6. 蒸らし
蒸らしはお米を美味しく炊くポイントの一つで、この蒸らしをしないとご飯全体が水っぽくなってしまいます。
フタを開けることは厳禁で、10分~15分程おいて下さい。
(IHの炊飯器は不要)
7. ほぐす
蒸らしが終わったら速やかに、しゃもじでご飯を下から上へ混ぜ返し、 余分な蒸気を逃がしましょう。
蒸らしが終わっても炊き上がったままにしておくと、蒸れ固まって まずくなってしまいます。
<よくある質問>
Q. 芯のあるご飯ができてしまいました。直す方法はありますか?
A. あまりひどくない場合は、1.8リットル炊きの炊飯器に対し、大さじ2杯程度のお酒を ふりかけ、上下をよくかき混ぜてから、もう一度スイッチを入れれば芯は無くなります。
Q. ご飯を炊飯器で保温する時の注意点は何ですか?
A. 長時間保温しておくと、ご飯は変質し、味が落ちるだけでなく細菌繁殖の原因にもなりかねません。 保温は使っても10時間が限界です。頼り過ぎないように注意しましょう。
Q. 残りご飯を上手に美味しく食べる方法はありませんか?
A. 簡単な加熱である程度の味を取り戻せますが、注意しなければならないのは、水分です。
蒸散しやすくなっているので加熱する時には若干の水を加え、ラップで包むなどの工夫は必要です。
尚、最近の傾向として、始めから多目に炊いて、炊きたてのうちにラップに包み冷凍する方が増えています。